



2025年11月13日
毎日の歯みがき、つい疎かにしてしまうことはありませんか?
実はその積み重ねが、お口の健康状態を悪化させるリスクを招くことがあります。
その代表的なリスクのひとつが「歯石」です。
「自分で歯石を取っている」という声を耳にすることもありますが、実はこれ、とても危険な行為です。
効果がないどころか、歯や歯ぐきを傷つけてしまうリスクがあるのです。
歯石は、歯に付着した歯垢(プラーク)がだ液中のミネラル成分によって硬く固まったものです。
歯石には大きく分けると次の2種類があります。

歯石そのものに毒性はありませんが、表面がザラザラしているため細菌が繁殖しやすく、結果的に歯や歯ぐきに悪影響を及ぼします。
そのため、お口の健康を守るために歯石を取り除くことは必須です。
歯石をそのままにしておくと、細菌がどんどん増殖し、歯周病の悪化を招きます。
歯石の表面は凸凹しているため、そこに入り込んだ細菌は通常の歯みがきでは完全に取り除くことはできません。

そして細菌が増殖していくと、歯石がついた周囲の歯ぐきで炎症が起こり腫れてしまい、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)が深くなります。
この環境下で歯周病菌が増えることで、歯周病は悪化していきます。
さらに、歯周病菌は悪臭を伴うガスを放出するため、口臭も強くなってしまいます。
こうした悪い流れを断ち切るためには、歯石を早めに取り除くことが大切です。
「じゃあ歯石を早く取らなきゃ!」と、自分で歯石を削りたくなるかもしれません。
しかし、ここに次のような大きな落とし穴があります。
つまり、自分で歯石を取るメリットはありません。むしろ逆効果になってしまうのです。
このような理由から、歯石を自分で取ることは絶対に止めましょう。

歯石対策の正解はただひとつ。「定期的に歯科医院でプロに取ってもらうこと」です。

歯石は一度取っても、また新しく作られてしまいます。
そのため、3〜6か月に一度のペースで歯科医院に通い、クリーニングを受けるのがおすすめ。
プロの手で安全かつきれいに歯石を除去し、健康な歯ぐきを守りましょう。