山口県防府市の歯医者「しまだ歯科医院」です

しまだ歯科医院
0835-25-0118
  • アクセス
しまだ歯科医院
しまだ歯科医院

歯のコラム

2025年2月27日

妊娠中に起こるお口のトラブルの悪循環

妊娠すると女性ホルモンが増加しますが、実は歯周病を引き起こす細菌の中には女性ホルモンによって活性化するものが存在しています。
つまり、妊娠すると歯周病のリスクが高まるのです。

歯周病のリスクが高まると、歯ぐきに腫れや出血が生じ、さらにはお口の中がネバネバするなど、不快な状態になることがあります。
また、ホルモンバランスが乱れることで「妊娠性エプーリス」という良性の腫瘍が歯ぐきにできることもあります。

これらはいずれも、「痛み」や「出血」を伴うため、歯みがきがしづらくなってしまいます。
そして、お口の中の細菌がますます増加することで歯周病がさらに進行し、腫れや出血が一層ひどくなる、という悪循環に陥ってしまうのです。
もちろん、細菌の増加は歯周病だけでなく、むし歯のリスクも高めます。

おなかの赤ちゃんへの歯周病の影響

また、歯周病はお母さんのお口だけではなく、おなかの赤ちゃんにも影響を及ぼします。
それは、歯周病を引き起こす細菌がお口の中だけでなく、血管内に侵入して全身に影響を与えるからです。
実際のところ、妊娠中に歯周病になると「低体重児」や「早産」のリスクが高くなることが明らかになっています。

日々の歯みがきは歯周病予防の基本ですが、妊娠中は「つわり」がひどいと歯みがきが難しいこともあります。
そのような時は、歯みがき粉のフレーバーを変えてみたり、洗口液を使ってみたりすることをお勧めします。
それでも歯みがきが難しい場合は、うがいをするだけでも構いません。
お口を可能な限り清潔に保つことは、おなかの赤ちゃんを守ることに繋がっていきます。

妊娠中の歯科治療

妊娠中に歯科治療を受けることで、「赤ちゃんに何か影響があるのでは?」と、気にして治療をためらうお母さんもいらっしゃいます。
しかし、治療を先延ばしにしてしまうと、お母さんのストレスが増えたり、低体重児・早産のリスクが高まったりするなど、かえって悪影響を与えてしまうこともあります。
そのため、すぐに治療を受ける方が、赤ちゃん・お母さんの両方にとって確実にメリットがあると言えます。

安定期に入れば、ほとんどの治療を受けることができ、麻酔やレントゲンなども、おなかの赤ちゃんにほぼ影響を与えません。
また、安心してお産に臨むためにも、妊娠初期と安定期に歯科検診を受けることをお勧めします。
心配事やストレスをため込まずに、気になることがありましたらいつでもご相談ください。

« »