

2025年8月25日
歯に痛みが出たとき、お口の中に原因があると考えることが多いと思いますが、必ずしもそうではないことをご存知でしょうか?
今回は、お口の中が原因ではないのに歯の痛みを引き起こすだけでなく、歯の治療が困難になる「歯科恐怖症」についてご紹介します。
歯科恐怖症とは、過去の歯科治療で受けたトラウマ(精神的外傷)が引き金となり、心身に不調をきたす症状です。
歯科恐怖症はその名のとおり、歯科への恐怖心が原因となって引き起こされ、実際に口腔内に異常がなくても歯や歯ぐきに痛みを感じることがあります。
歯科恐怖症のその他の主な症状は以下のとおりで、人によってその症状はさまざまです。
たとえば、むし歯や歯周病など口腔内のトラブルを疑ったとき、多くの人は早めに歯科を受診しようとするはずです。
しかし歯科恐怖症の方は、そう考えただけで体がこわばったり動悸がしたり、歯や歯ぐきの痛みを錯覚したりするなど、他の問題が生じて歯科医院に行けなくなってしまうのです。
歯科恐怖症ではない方にとっては「本当にそんなことがあるの?」と驚かれるかもしれませんが、一説によると歯科恐怖症で歯科の受診を避けている方は全国に500万人いると言われており、およそ20人に1人という計算になります。
テレビやネットニュースなどでも取り上げられたことがあるほどで、歯科恐怖症に悩んでいる方や、そうとは知らずに過ごしている方はそれだけ多いということです。
そして、歯科恐怖症が悪化してしまうと、むし歯や歯周病になってもその症状から歯科を受診できず、お口の健康を大きく損なってしまうことになるのは想像に難くありません。
それでは、歯科恐怖症を予防するには、どのようなことに気をつけていけばよいのでしょうか?
ここからは、歯科恐怖症に対する具体的な対策法を3つほどご紹介します。
1つ目は、「過去に受けたトラウマで歯科治療に不安があることを、歯科医師に正直に話してみること」です。
治療や麻酔を受ける際、「我慢すべき」、「怖がらずに受けるべき」などの思い込みはありませんか?
たとえば、本当は怖いのにそれを我慢して「怖がらずに治療を受けるべき」と自分に高いハードルを課してしまうと、かえって歯科恐怖症を引き起こしやすくなることがあります。
大人であっても歯の治療が怖いと感じたなら、自分の感情を無理に押さえつけなくてもいいのです。
そのことを素直に打ち明けていただくことで、我々も別のアプローチを考えることができます。
2つ目は、「痛みを我慢しすぎないこと」です。
1つ目と同じですが「大人なんだから痛みを我慢すべき」という考え方にとらわれることはありません。
治療中に痛みを感じたなら、正直にお話しください。
そうすることで、患者さまと一緒に対策・対応を考えながら、さまざまなアプローチで患者さまに合った治療を進めていくことができます。
3つ目は、「リラックスできて、コミュニケーションを取りやすい歯科医院を選ぶこと」です。
同じ治療を受けるにしても、院内の環境や歯科医師との相性によって、その時の気の持ちようは大きく異なります。
そのため、ホームページやSNSなどで自分に合った歯科医院を探してみるのをおすすめします。
歯科医師との相性は実際に治療を受けてみないことにはわかりませんが、ホームページなどから治療に対する考え方や歯科医師の人となりは概ね読み取れますので、歯科医院を選ぶ際の参考にしてみてください。
歯科恐怖症は一度かかってしまうと、その治療にある程度の時間がかかります。
そのため、歯科医師としっかりコミュニケーションを取りながら治療を受けることが大切です。
「歯が痛いけど怖くて受診できない…」と悩んでいる方や、このコラムを読んで「自分は歯科恐怖症かも」と思った方は、お気軽に当院までご相談ください。
あなたの不安を一緒に解消し、快適な治療をサポートします。