



2025年10月13日
歯にまつわる話題やウワサの中には間違いとまでは言えないものの、誤解を与えるものや、不正確な情報として広まっているものが存在しています。
今回は、世間でよく聞く歯の話題の真偽について、代表的な3つの話題を挙げて、医学的な視点から検証していきます。
子どものころ、親に「甘いものばかり食べていたらむし歯になるよ!」と注意された経験はありませんか?
このような経験から、甘いもの、つまり砂糖の入った食品を食べなければむし歯にならない、と考える方は少なからずいらっしゃいます。
以前の歯のコラム「甘いものを控えるだけじゃダメ!?むし歯を作る4要素」でもご紹介したとおり、確かに糖はむし歯の原因の1つですが、ご飯やパン、うどん、果物など、身近にある多くの食品に含まれています。
そのため、甘くなくても糖を含んでいるものを食べれば、むし歯の原因となり得るのです。

そして、むし歯予防には「糖分の摂取を減らす」ことも大切ですが、それ以上に「食後の歯みがき習慣を身につける」ことがより大切で、効果的です。
乳歯は12歳ごろまでに永久歯に生え変わるため、むし歯になっても問題ないと思っている方は少なくないようです。
しかし乳歯がむし歯になると、子どもの健康や発育に悪影響を及ぼすため、注意が必要です。
たとえば、乳歯がむし歯になると食べものをうまく噛めなくなる場合があります。
そうすると、偏食が進み摂取する栄養が隔たったり、あごの骨の正常な発達が阻害されたりする恐れがあります。
また、乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための重要な目印です。
乳歯がむし歯になってその形がかわると、永久歯が生えるスペースや位置の目印を失い、歯並びが乱れてしまうこともあります。

これらのことから、子どもの健康や健やかな発育のためにも、幼い時期からむし歯予防に努めることには非常に大切な意味があります。
お口の中がネバネバしたとき、つい力を入れてゴシゴシと歯を磨いたことはありませんか?
確かに一時的にお口はスッキリするのですが、実は以下のようなトラブルを招きかねません。

適切なブラッシング圧は150g~200g程度です。
ブラシは力をかけずに小刻みに動かすほうが、歯と歯ぐきに優しく、すき間の汚れまでしっかり落とせます。
歯科医院ではブラッシング法も指導していますので、ご自身のブラッシングが気になる方はご相談されることをおすすめします。
世間でまことしやかに語られる歯科の情報の中には誤った内容のものも多く、以前は正しいとされていた内容が、現在では否定されていることも珍しくありません。
そして、そのような誤った情報のまま食生活やお口のケアを続けていくことは、口内環境の悪化につながりかねません。
定期検診などでご自身の歯科情報を最新の状態にアップデートして、お口の健康をより長く保つための対処法を実践していきましょう!
