山口県防府市の歯医者「しまだ歯科医院」です
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0835-25-0118
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歯を何らかの原因で失ってしまった場合、通常は保険治療ならばブリッジ、自費治療ならばインプラントの選択肢があります。
しかし、一定の条件が合う場合に限り、自分の歯を移植できることを知っていますか？これを、自家歯牙移植と呼びます。
歯の移植とは、健康な歯を、歯を失ってしまった箇所へ移植する治療法です。
抜歯しても問題のない親知らずや、噛み合わせに不要で矯正歯科治療の際に抜歯することになった歯を使用するので、歯のリサイクルのような感じです。
さまざまな条件が揃わなければ移植することは困難です。しかし一方で、条件さえ揃えば、インプラントやブリッジにはないたくさんのメリットがあります。
歯を失ってしまった際には、まず移植が可能かどうか検討してみる価値は大いにあるでしょう。
歯の移植の歴史は意外にも古く、実は1950〜1960年代から治療が行われていました。当時行われていた方法は、歯肉の中に埋まっている親知らずの移植や、他人の健康な歯を移植する「他家歯牙移植」でした。
当時はまだ、科学的根拠がなく、試行錯誤した結果、1970年以降に本格的な研究が行われるようになりました。
現在では科学的・理論的に確立されており、安全に行うことができる治療法です。
「あなたの失った歯を、最も自然な方法で取り戻す」。
これこそが、自家歯牙移植の大きな魅力です。
私たちが考える“質の高い治療”とは、患者様の体への負担を最小限にし、長期的な利益を考慮したもの。
そのため、自家歯牙移植は、多くのメリットを持つ質の高い自費診療の選択肢として、高く評価されています。
ブリッジやインプラントも確かに失った歯の代わりとしての機能を果たします。
しかし、自家歯牙移植は、これらとは異なり、あなたの本来の歯を利用するため、より自然な感触を保ちつつ、長期的な利益も期待できます。
まず、自分の歯の移植だからこそ、食事の感触や歯触りをしっかりと感じることができます。
さらに、歯根膜が存在するため、噛む際の力を適切に分散し、隣接する歯や骨への負担を軽減します。
その結果、心地よい咬み心地と、周囲の歯へのストレスを最小限に抑えることができます。
また、歯の移植を選ぶことで、インプラントと比べて初期投資を減少させることが可能となり、経済的なメリットも考慮できます。
そして、将来的にも移植した歯のケアとメンテナンスが容易であり、長期的な信頼性が期待できます。
当院では、患者様一人一人の状態とニーズに合わせて、最も適切な治療を提案します。
自家歯牙移植を含む各種治療において、最先端の技術と豊富な経験を活かして、最高の結果を目指します。
今、あなたが歯を失ったとしても、その歯を再び取り戻す道があります。
私たちと一緒に、質の高い自費診療の選択、自家歯牙移植の可能性を探ってみませんか？
歯を移動させて、本当に元の歯と同じように咬み締めることができるのでしょうか？
移植を成功させるためには、ドナー歯（移植する歯）となる歯の周囲にある歯根膜が重要な役目を担っています。歯根膜とは歯周組織の1つで、歯根と骨との間にあるコーラゲン繊維のことです。この歯根膜は歯根全体を覆っており、骨の再生や吸収を促す細胞がたくさん含まれています。そのため、歯根膜ごと歯を移植することで、移植後に歯周組織が再生し、周囲の骨と歯がうまく結合することができるのです。
移植が成功するためには、この歯根膜が良い状態のまま移植される必要があります。移植の過程で歯根膜が剥がれてしまうと、再生能力が最大限に発揮されずにうまく骨と歯が結合できないことがあるためです。
また、移植の際に、ドナー歯と歯肉をしっかりと固定し封鎖することも重要です。
安定させるための目的で、一定期間のみ矯正装置を使用することもあります。
ドナー歯自体の状態が良好で、歯周病などがみられないことが大切です。
プラークコントロールが十分にできていないと細菌感染を起こし、失敗につながる恐れがあります。
ドナー歯の神経は、移植後死んでしまいます。放置すると感染を起こしてしまうので、通常は移植の3〜4週間後に根管充填治療を行います。
抜歯せざるを得なくなった時、一般的にはブリッジやインプラントの治療が選択されることが多い中、歯の移植を選ぶのは一体どんなケースなのでしょう。
上記の条件が全て揃って初めて、歯の移植を行うことが可能となります。
将来抜歯の不安がある場合は、あえて親知らずを残しておくのも選択の1つです。
ブリッジやインプラントの選択肢がある中で、歯の移植をするメリットやデメリットを紹介します。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ブリッジと比べて周りの歯に負担をかけにくい | 高齢者には不向きで成功率が下がる |
| 保険適用になる場合がある | インプラントよりも難易度が高い |
| 歯根膜があるため、噛みごたえや歯触りを感じることができる。また、歯や骨への負担が少ない | 適応できる歯牙がないとできない |
| 移植後に矯正治療することが可能 | 天然歯なので虫歯のリスクが残る |
| インプラント治療を後回しすることができる | 移植を受ける部位の骨の幅が必要 |
歯の移植を行う最大のメリットは、人工物のインプラントとは違い歯根膜があることです。
歯根膜は、歯根と骨との間でクッションのような役目を果たしており、咬む力を吸収、分散するので、歯や骨にかかる負担が少ないことが特徴です。
また、人工歯では感じることのできない食事の際の咬みごたえや歯触りを、移植した歯の歯根膜にある知覚神経を介して感じることができます。
歯の移植は難易度の高い外科手術を伴うため、移植した後の歯の寿命が気になる方も多いのではないでしょうか。
実際、5年生存率で9割以上という報告があり、この段階ではインプラントやブリッジと同程度と言えます。
インプラントも歯の移植も一生ものではないので、条件が揃う限りは、最初は歯の移植を行った方が、自分の歯で食べ物の感触を楽しむことができ、精神面での負担も少ないのではないでしょうか。
また、歯の移植を行うことで、高額なインプラント治療を先延ばしできるメリットがあります。
歯の移植は、抜歯からどのくらいの期間が経っているかで、リスクが異なります。
3つのタイミングに分けて解説します。
抜歯した直後の穴は、まだ歯根膜が残っているので移植がしやすく、治療期間も短いというメリットがあります。穴が塞がっていないため、骨を削る量が最小限ですみ、患者様の負担が少ないことも特徴です。
ただし、抜歯直後の穴には感染が残っている場合があり、移植後に細菌感染が起こる可能性もあります。
抜歯して2週間以上経っている場合は、感染が残っている可能性は極めて少ないと言えます。また、抜歯した穴もまだ塞がっていないため、歯を削る量も最小限で済みます。
ただし、抜歯した箇所の歯根膜が存在しないため、移植歯の治癒が①に比べて遅くなります。
抜歯して1ヶ月以上経っている場合は、感染の心配は不要ですが、さまざまなデメリットが生じます。
まず、抜歯した箇所の穴が塞がってしまっているため、新しく穴を掘るための治療時間が余分に必要となります。また、抜歯後に周囲の骨が痩せてしまうため、歯の移植をするには骨の量が不十分になってしまう可能性もあります。さらに、抜歯した箇所には歯根膜が存在しないため、移植歯の治癒が遅く、痛みや腫れも①、②の場合に比べて大きくなります。
＊通常は①のタイミングが治癒の視点から見ても有利と言えます。しかし、歯の状態によっては他の治療を優先しなければいけないこともあり、慎重に診断を行った上で最適なタイミングを選択しています。
歯の移植の治療の流れは以下の通りです。
口の中を診察後、歯科用ＣT検査を行います。併せて、歯周病の検査も行い、移植が可能な状態かどうかを判断します。
移植が必要な箇所の骨を、ドナー歯の形に合わせて削り、移植します。
3〜4週間経つと、移植された歯の神経が死ぬため、根管治療を行います。
その後は仮歯で様子を見て、問題なければセラミックなどの被せ物を装着します。
歯の喪失は、生活の質や日常の食事、笑顔の自信にまで影響を及ぼす可能性があります。
しかし、先進的な歯科技術により、それらの問題を克服し、再び自然な笑顔を手に入れるチャンスが増えています。
歯の移植は、その中でも特に注目される治療方法の一つです。
自分の歯を再利用するこの方法は、自然な咬み心地や感触を再び取り戻すチャンスを提供してくれます。
適切なケアと管理のもとで、歯の移植は多くの患者様にとって有益な選択となるでしょう。
もし、歯の喪失や将来の治療に不安を感じているなら、歯の移植が自分にとって最良の選択かどうかを、専門家と共に検討してみることをお勧めします。
一歩踏み出し、健康で美しい笑顔の未来を手に入れましょう。